損保、医療、教育業界など、導入実績多数!
“働き方改革”を実現する新時代のビデオチャット

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 松元 順子 編集:菊池 徳行(ハイキックス)

インストール、アカウント作成不要。
ブラウザのみで使えるビデオチャット

展開している事業の内容・特徴

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近年、カスタマーサポートにビデオチャットツールを活用する企業が増えつつある。そんななか、SkypeやGoogleハングアウトとは一線を画すビデオチャットプラットフォーム「FaceHub(フェイスハブ)」を開発したのが、FacePeer(フェイスピア)株式会社だ。

「FaceHub」の最大の特徴は、ダウンロードやアカウント作成の手間なく使える利便性の高さにある。WebRTC(Web Real-Time Communication)と独自技術を組み合わせることで、ブラウザのみでの対面コミュニケーションを実現。そのユーザビリティの高さから、さまざまな企業で導入が広がっている。

「『FaceHub』は、BtoBtoCに特化したビデオチャットプラットフォームです。企業やクライアントに安心して使っていただけるよう個人情報保護・セキュリティ面を強化しています。また、インストールやアカウント取得が不要であるため、誰でも簡単に使っていただける点がSkypeやGoogleハングアウトとの大きな違いです。さらに1対1の通信はもちろん、複数人での通信にも対応。会話の録画・録音や音声の自動文字起こし、動画のストリーミング再生など、オプション機能も充実しているため、企業の顧客コミュニケーションにおけるあらゆる課題を解決することができます」と同社代表の多田英彦氏は説明してくれた。

さらに、企業の環境やニーズに応じてカスタマイズにも応じるとのこと。たとえば、人物の顔にモザイクを入れたり別人のモーショングラフィックスにしたり、背景画像を差し替えたりすることも可能だという。

「また、少子高齢化が進む日本では、企業における人材の高齢化、労働力不足が深刻な問題となっています。「『FaceHub』はITリテラシーの高くない方でも簡単に使えるシステムです。業務効率化や密なるコミュニケーションを実現するだけでなく、テレワークなどの“働き方改革”にもつながるサービスなのです」。

ITの利便性はそのままに、
人間味あるコミュニケーションを実現

ビジネスアイディア発想のきっかけ

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「人間はいつか必ず死にます。会社員として一生を終えるもよし、起業家として一生を終えるもよし。ならば私は、自分が思い描いたサービスを実現する“起業家としての人生”を選びたい。また、どうせ起業するなら社会的インフラとなり得るサービスをつくりたいと思ったのです」

そう力強く語る多田氏は起業前、ヤフー、DeNA、レアジョブなど、大手IT企業に勤務。エンジニアとして「ヤフオク!」のシステム設計を手がけるなど、一貫してIT畑を歩んできた人物だ。そんな多田氏が「FaceHub」の着想に至った理由は意外なものだった。

「私は長年、ITによる自動化・効率化を追求し続けてきました。しかし、インターネットの普及に伴い生活の利便性が高まった反面、人との直接的な関わりが希薄になっていることに危惧を抱くようになったのです。私が子どもの頃は、魚屋や八百屋の店主と会話しながら夕食の献立を決めるのが常でした。そんな対面ならではの安心感や人間味のあるコミュニケーションをネット上でも実現したいと考えたのです」

「FaceHub」開発においてもっとも苦労したのは、安定性の確保。試行錯誤の末、ベータ版をリリースするまでに1年あまりの期間を要したという。「企業クライアントの通信環境は、PC、スマートフォン、タブレット、格安スマホと呼ばれるものまで多種多様。回線も光回線や3G、LTEなどがあり、都市部と地方との通信速度の差もあります。こうしたあらゆる環境においても通信が途切れない安定性を確立することにもっとも注力しました」。

三井住友海上など大手企業も採用。
顔認証などを追加し、差別化を図る

将来の展望

エンジニアとしての知見を活かし、クライアントの要望を着実に具現化してきた多田氏。サービスのわかりやすさも相まって、2015年の設立からわずか2年で、大手企業からベンチャーまで数多くの企業とのタイアップを実現させている。

三井住友海上火災保険では、2017年3月から「FaceHub」を用いた自動車保険の損害査定調査を開始。これにより契約者の自宅や修理工場などを訪問する手間が省けるとともに、保険金の支払いまでにかかる日数も短縮されるという。株式会社IDOM(旧ガリバーインターナショナル)では、中古車査定に「FaceHub」を導入。査定希望者はスマートフォンのカメラで、自宅にいながら車の査定が受けられるサービスを展開している。

「FaceHub」の活用領域はオンライン査定にとどまらない。人材派遣のWeb面談やeラーニング、遠隔医療通訳など、さまざまな企業のサービスに活かされている。具体的にはエン・ジャパン運営の転職サイト「ミドルの転職」や、東京個別指導学院のオンライン個別指導塾、日本医療通訳サービスの遠隔医療通訳システム「Medi-Call」にも採用されている。さらに、注文住宅を手がけるタツミプランニングでは施工管理に活用されるなど、「FaceHub」の可能性は広がる一方だ。

「将来的にはIPOや東南アジアをはじめとする海外展開も視野に入れています。これらを実現するためにも、顔認証を導入したり、映像から得られる情報から性別や年齢、感情、健康状態などがわかるような機能などを追加することでブランド力を高めたい。また、今後はさらなる認知拡大に努め、『FaceHub』を国内の主だった企業に使っていただけるサービスへと成長させることが今の一番の目標です」

「できないことはない」が信条だという多田氏。自ら描く理想の社会を実現する日はそう遠くないはずだ。

FacePeer株式会社
代表者:多田 英彦 氏 設立:2015年7月
URL:https://www.face-peer.com/ スタッフ数:6名
事業内容:
法人向けビデオチャットプラットフォーム「FaceHub」の設計・開発・販売および運用

当記事の内容は 2017/09/7 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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