10万店の飲食店から申し込みが殺到! 食品・飲料メーカー向けマーケティング支援サービス「飲食店ダイレクト」

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

食品・飲料メーカーに代わって、新規開拓営業を支援するサービスが人気!
展開している事業内容・特徴

20141211_1日本全国に70万店が営業しているといわれている飲食店。店舗ごとに扱っているメニューはさまざまだが、それらは基本的に、食品メーカーや飲料メーカーが地道な営業活動で開拓してきたもの。特に酒類・ビールなどは、大手メーカーが自社の銘柄を扱ってもらうため、激しい競争が繰り広げている。

しかし、そうした飲食店向けの営業活動もITやインターネットを活用した、デジタルマーテケィング化されはじめている。

今回紹介するのは、飲食店向けのデジタルマーテケィング分野で急成長しているサービス「飲食店ダイレクト」だ。運営するのは株式会社マネタイズ。創業は2001年8月で、主にSEM・SEO分野を主戦場としてきた会社だが、2011年頃から自社サービスの開発を始め、2013年6月に「飲食店ダイレクト」をローンチした。

サービスの概要とプロセスはこうだ。まず、アプローチしたい食材や飲料、サービスなどを全国の飲食店にメール配信もしくはDM送付を行う。興味が有る飲食店だけをプル型で抜き取ってクライアントに渡すという流れだ。

「飲食店ダイレクト」の強みは、同社が独自に集めた全国70万店もの飲食店のアクセス情報。これまでに累計10万店舗もの飲食店をメーカーに橋渡ししたそうだ。飲食店からの申し込み件数はもっとも多い時には1カ月で5万件を超える。同社はメーカーから申し込み1件あたり3000円〜の手数料を受け取る。そんな成果報酬型の収益モデルだ。

従来のように営業担当の訪問件数の多寡やプレゼン能力に頼ることもなく、インターネット経由で簡単に申し込みを集められることは、メーカー側にとってはコスト的にもリーズナブル。かつ短期間で大きな成果が得られると好評だ。某飲料メーカーが数千個単位で自社商品の導入を達成したり、食品メーカーが無料サンプルを1週間で数百店に配布するなどの実績も生まれている。

また、飲食店のアクセス情報を集めるために、2014年3月から飲食店向けにスマホだけでホームページが作成できる無料サービス「favy(ファビー)」を、さらに、月額980円で“求人し放題”のサイト「favyジョブ(ファビージョブ)」を2014年6月にローンチしている。

無料や格安サービスというメリットで飲食店を囲い込みつつ、商品を売りたいメーカーのマーケティングをサポートする。そして、同社は収益を得る。まさに三方よしのビジネスモデルといえるだろう。

EM、SEO、リスティング広告分野の第一人者がそのノウハウを生かして立ち上げた新事業
ビジネスアイデア発想のきっかけ

株式会社マネタイズを創業した高梨巧氏は、高校卒業後すぐに起業をしている。2001年8月に会社を設立し、当時、未開拓であったリスティング広告の運用・支援などを手がけ、同分野の第一人者として知られるようになった。

大手飲料メーカーのプロモーションプロジェクトや、大手人材企業などをクライアントに持ち、SEM・SEOコンサルティングを行っていた。並行して、新規事業開発支援や定額制受託開発サービスなども展開してきた。

現在は、SEM-SEOコンサルティングで培ったノウハウを生かし、レベニューシェア型のECサイト支援などの新規事業支援をメインに行っている。メーカー自体が立ち上げたECサイトが、マーケティングの専門家不足などで伸び悩んでいることに気づき、同社の持つ集客ノウハウを提供することで売り上げを拡大させている。

また、飲料メーカーとの仕事を通じて、飲食店向けの営業、マーテケィングに課題があることに着目し、それらを解決するサービスとして立ち上げたのが「飲食店ダイレクト」だ。

また、同社では飲食店向けにスマホだけでホームページが作成できる無料サービス「favy(ファビー)」も立ち上げた。このサービスの立ち上げについては、飲食店側に使ってもらうサービスでもあるので、そのUI-UXには特に苦労したという。というのも、デスクワークなどで日常的にパソコンを使うビジネスパーソンと違い、パソコンをほとんど使わない飲食店の現場にとっては、ITサービス特有の単語自体に馴染みがない。

例えば、「ログイン」や「アカウント」といった言葉も通用しない。そうしたITリテラシーの壁がサービスを広めるための大きな障害となったという。そこで同社ではそうしたIT用語を極力排除していった。今どきの家電製品は、説明書を読まなくても使える。「再生・スタート」なら三角マーク。録画・録音なら赤い丸、停止なら四角ボタンなど、絵柄が共通認識となっているためだ。しかしまだ、ITサービスやスマホアプリの世界では、そうした共通認識、ユニバーサルデザインといったものが確立していない。この解決が大きなハードルだった。

また、同社では「直リク」というSNSを活用したダイレクトリクルーティングサービスを2014年12月に開始。これはFacebookやLinkedIn(リンクトイン)などで、求職者と求人している企業を直接結び付けようというものだ。従来の求人サイトでは、求職者は一旦、求人サイトに登録する必要があった。ただ、この場合、求人サイトを運営する会社に求職者が囲い込まれるため、企業側は求人サイト運営会社に高いフィーを請求されてしまう。

しかし今、多くの飲食業や小売業は、人材採用難に陥っている。そうした課題から企業側と求職者をダイレクトでつなぐサービスに需要があると見て、サービスを開発・リリースしたわけだ。同サービスを活用すれば、登録されているプロフィール情報や日々投稿しているタイムライン、あるいは人脈などから求職者の人物像がわかる。もちろん、求職者とダレクトでコンタクトも取れる。すでに牛角などで知られる株式会社レインズインターナショナルが導入を決めているそうだ。

ITだけが進化していても喜ぶ人はいない。ITをリアルビジネスに落とし込み、「世の中の困った」を解決していく
将来への展望

インタビューをした2014年12月時点で、同社の陣容は20名ほど。「飲食店ダイレクト」を、2015年中に120社のメーカーへ導入、「直リク」を、2015年中に500社に利用してもらうことが目標だ。

「ゼロからイチを創造する」が同社の理念。それに基づいて、「世の中の困った」を解決していくサービスを次々の生み出していくことが、基本方針だ。具体的には3カ月に1つのペースで新サービスを打ち出していきたいと、サービス開発を担当している同社本部長の米山健一郎氏は語ってくれた。

米山氏は、大手外食チェーンに長年勤務、メニュー開発や購買、物流の構築などを中心に新たな仕組みを構築してきた。「IT分野のテクノロジーはどんどん進化しているが、それを使いこなせている業界はまだまだ少ない。飲食業界などITを活用しきれていない業界に、最新のIT技術をうまく持ち込めば、新しいサービスや事業機会は大いにある。両者の視点を持ってその橋渡しを行いたい」と意気込んでいる。

今後も次々に新しい仕組みをリリースしていく予定なので、プレスリリースをウォッチすべき。ドリームゲートも、高梨氏とマネタイズの動向に注目していきたいと思う。

株式会社マネタイズ
代表者:高梨 巧氏 設立:2001年8月
URL:
http://monetize.co.jp/
http://inshoku-direct.jp/
http://www.hr-direct.jp/
http://www.favy.jp/
スタッフ数:20名
事業内容:
・「飲食店ダイレクト」「直リク」「favy」の運営
・デジタルマーケティングの企画、構築、運用
・新規事業開発支援
・マネタイズ支援

当記事の内容は 2014/12/16 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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