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ポータルサイト・ビジネスが手軽に始められるプラットフォームが登場!
展開している事業内容・特徴
スマビ総研でも取り上げた、「BASE」や「STORES.jp」など、ECサイトが手軽に始められるサービスが人気だ。ほかにも、Webサイトを簡単につくれるサービスは多くあるが、その中でも目的特化したタイプのサービスは案外少ない。
今回紹介するのは、ポータルサイト構築に特化した、「ポータルロボ」というサービスだ。http://www.portal-robo.com/
2014年1月7日に正式版がリリースされたばかりだが、公開1カ月ですでに800件を超える問い合わせ・トライアル版の申し込みが届いているという。
「ポータルロボ」を利用すると、HTMLやCSS、PHPといった言語の知識がなくてもWebサイトがつくれる――。ここまでは、数多あるWebサイト構築代行サービスと同じだが、「ポータルロボ」は、月会費システムや広告管理、資料請求、アフィリエイト広告システムなど、Webサイトをマネタイズするためのさまざまなサービスが用意されている。利用金は月額3万1500円のみ。初期費用や契約期間のしばり、中途解約金などもない。
ポータルサイトといってもピンとこないかもしれないが、例えばスマビ総研でも取り上げた「LOGO市」というWebサイトは、ロゴマークのポータルサイトともいえる。あるいは「sherpa (シェルパ)」というWebサイトも紹介したが、これはアウトドアレジャーを紹介しているポータルサイトだ。それ以外にも、立ち飲み居酒屋だけを集めたポータルサイトやフットサル、日帰り温泉、ワケあり不動産など、実にさまざまな切り口のポータルサイト・ビジネスがある。
こうしたポータルサイトを収益化するうえで重要なのは、マネタイズの多様性だ。一般的な広告獲得が難しい場合でも、ポータルサイトという特性上、ニーズを捕まえられれば、ニッチなユーザーに販促をしたい企業と提携し、資料請求などを受け付けたり、特定分野に特化したアフィリエイト広告などを組み合わせることで高い収益性を確保できる可能性がある。
しかし、資料請求システムやアフィリエイトシステムなどを自前で開発していては、開発費が膨大になる。アイデア一つで、低コストに気軽にスタートしたいというニーズにこたえてくれるサービス。それが「ポータルロボ」というわけだ。
2年もの開発期間をかけてリリース。こだわりは素人でも玄人でも使えるサービス
ビジネスアイデア発想のきっかけ
ポータルロボを開発した東京商業支援機構株式会社は、元々は営業支援・コルサルティングを本業とする会社だ。代表である本元勝氏は、20年間で3万件超の商品・サービスのコンサルティング実績を持つ、営業のスペシャリストだ。
その本元氏に「ポータルロボ」開発のきっかけを伺ったところ、自社でWebシステムを開発する際に発注に苦労した経験や、WebサイトのASPサービスをいくつか試したが、どれも“素人”である自分が使えなかった。自分のようなITの素人でも使えるサービスには必ずニーズがあると考え、開発をスタートした。
ECサイトであれば、ショッピングカート機能やカード決済機能などを付与するサービスが当たり前になったが、ポータルサイトの分野においては、そうした当たり前に使える機能はオプションであったり、別途開発が必要であったりと、ユーザーサイドに立ったサービスがなかった。ここにチャンスがあると見た本元氏は、ポータルサイト立ち上げのワンストップサービスに大きなビジネスチャンスがあると確信したのだ。
開発に着手したのは2012年3月。そこから足かけ2年近くに及ぶ開発期間を経て、2014年1月に正式版をリリース。2年という時間は、そもそも定型化・汎用化されていないポータルサイトを標準化する作業から始まった。また専門用語ばかりでIT素人が使いづらいサービスでは意味がないと、徹底して平易でわかりやすい表現や、使い勝手にこだわった。またオーバースペックにならないように、不要な機能はそぎ落としつつ、オープンソースのソフトを後から追加しやすい構造にするなど、結果として“玄人”も納得するサービスになったという。
結果、リリースした後の反響で多かったのが、「とても簡単」という声だった。
半年以内の黒字化の目途もついており、ここまでは本元氏の狙いどおりといったところ。初年度の目標は1000社の契約。2年目には3000社の契約を目標に掲げている。
ポータルを盛り上げるキーワードは「在宅」。これから伸びる在宅マーケットに焦点を!
将来への展望
本元氏に今後の展望を伺ったところ、「在宅消費」「在宅労働」というキーワードを語ってくれた。今後、好況・不況にかかわらず、「在宅(屋内)」での消費や生活時間がどんどん増えていく。一昔前であれば旅行やアウトドア、外食、買い物に出かけるなど、外出することがちょっとしたステータスでもあった。しかし、最近ではインドア、在宅で消費するライフスタイルが好まれるようになってきている。それに加えて高齢化の影響も大きく、在宅での消費活動がこれからは主流になると本元氏は見ている。
そうした兆候はビジネスシーンでも表れている。その一つが、打合せや会議などが、スカイプやチャットなどのオンラインだけで完結するケースが多くなってきている点。
本元氏自身も、数年前までは商談の際には先方に必ず足を運んでいたが、最近は3割ほどがオンライン上での商談になっているそうだ。ペースとしては2年で3割ほどがオンライン商談になってきているそうで、2015年にはその割合は半分に増加するとみている。
在宅での消費・労働が主流になった場合、さまざまなサービスがオンライン上で展開される。そうなると、ポータルサイトの潜在需要はとても大きい。これまでなかなか自己発信できていなかったさまざまな専門家が、ポータルサイトというスタイルで情報を発信し、十分な収益を得られるようにする。これが同社の目指す未来だ。
東京商業支援機構株式会社 | |
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代表者:本元 勝 氏 | 設立:2013年3月 |
URL:http://www.portal-robo.com/ | |
事業内容:日本の再興のために必須であると考える 「中小企業の発展」「ヒトの教育」の2つのテーマを支援する事業 |
当記事の内容は 2014/3/13 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。