不動産を人で選ぶ新サービスが登場。2013年10月末にベータ版がスタートし、すでに仕事依頼総額は2億円以上「パーソナルエージェント」

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執筆者: ドリームゲート事務局

ユーザーと不動産仲介会社の営業マンのハッピーを目指す口コミ評価付きお仕事依頼サイト!
展開している事業内容・特徴

personalagent1“不動産取引を検討するユーザー”と“不動産のプロフェッショナル(不動産仲介会社の営業マン)”の新たな信頼関係を築け、「不動産プロフェッショナルの口コミ検索」と、口コミ評価付きの「インターネット不動産相談」、「インターネット仕事依頼」を可能にしたサイトが「パーソナルエージェント」である。2013年10月31日よりβ版サービスを開始し、すでに仕事依頼総額は2億2,000万円を突破、またニフティ株式会社が提供する「@nifty不動産(売却カテゴリー)」ともサイト連携を果たしている。

SUUMOやHOME’s等、従来にも不動産情報を扱うサイトは多々ある。しかし、それらは皆、あくまでも不動産情報の提供であった。つまり、ユーザーは不動産情報を選んだ後、必ず、仲介会社の営業マンとコンタクトを取るが、その営業マンはどういう人なのか? 信頼できる営業マンなのか? という情報は提供してくれないのである。例えば、不動産情報サイトでは、全く同じ不動産情報を10社以上の仲介会社が掲載していることも多い、しかし、どの仲介会社に問い合わせれば、信頼できる営業マンがいるのかユーザーには分からない。ましてやユーザーは、高額な成約報酬を支払う。それにも関わらず、営業マンを選べることを知らないユーザーがほとんどだ。人生でもっとも重要で大切な不動産取引。そういった従来のシステムに一抹の不安を抱くユーザーも多い。そこで、ユーザーと信頼できる仲介会社の営業マンをマッチングさせ、双方がハッピーとなるのをめざすのが、本サービスだ。

また、特色として仲介会社の営業マンとユーザーを繋ぎ、不安を払拭するのみではなく、各地で営業する地域密着型の不動産仲介会社を活性化させるサービスともなっている。というのは、現状、日本全国において、約12万3千社もの不動産会社が存在するが、大手はその1%にも満たない。99%は従業員数30名未満の地域密着型の小規模な会社なのである。この構図は仲介会社も同様だ。しかしながら、広告予算の圧倒的な規模や企業ブランディング等、ユーザーは大手に傾きがちになる。大手に太刀打ちできる広告宣伝力を持ち合わせた中小の仲介会社などは存在しないと言っていい。その結果、直近の10年間で1万社が廃業している。不動産は動かないからこそ、地域に密着した仲介会社ならではの良さがある。大手が潤沢な広告予算による企業ブランディングだとすれば、地域密着型の仲介会社は、不動産のプロフェッショナルとしての個人ブランディングで生き残りを図る必要がある。そこに一条の光を当てたのが、本サイトの不動産プロフェッショナルというカテゴリであり、冒頭で述べた「不動産プロフェッショナルの口コミ評価」は当サービスの根幹である。

前述のように、不動産プロフェッショナルとは、サイトに登録した各地で活動する地域密着型不動産仲介会社の営業マンの呼称であり、経験やスキルがサイト上に掲載される。ユーザーはその情報と口コミを元にプロフェッショナルを探すことができ、口コミ評価付きで「インターネット不動産相談」で不動産に関する相談をしたり、不動産売却・不動産購入の仕事を「インターネット仕事依頼」で見積もりして指名依頼することができる。ユーザーは仕事依頼後、プロフェッショナルの仕事提供に対する口コミ評価を投稿できるため、口コミ評価を意識した質の高い仕事・サービスがユーザーに提供される仕組みだ。蓄積された口コミはユーザーからの各不動産プロフェッショナルに対する信頼に直結、“良い仕事・サービス”を提供すればするほど、不動産プロフェッショナルは個人ブランディングを確立できるというシステムである。これまでユーザーからは見分けることが難しかった地域に根付いた各仲介会社の営業マンの信頼度が“見える化”されているわけだ。

実は、地域密着型不動産仲介会社の強みは、不動産に関する情報だけではなく、長年、その地域に根付いた活動をしているため、個々の不動産が所在するエリアに関する有益な情報を持っている。例えば、近くに商業施設が新しく出店を計画しているとか、または近年、地域の治安が悪化してきたなど。不動産を求めるユーザーにとっては非常に重要な情報と言えるが、今まで地域密着型仲介会社はユーザーに強みをアピールする術を持っていなかった。パーソナルエージェントは、そういった仲介会社がユーザーからの口コミ評価をもとに信頼を見える化し、地域に根付いた自社の強みをアピールすることができるサービスとなっている。サイトでの口コミ評価が高まれば、結果、実店舗の集客アップに繋がる仕組みとなっている。

ユーザーは会員登録、サービス利用共に無料。仲介会社の営業マンサイドも無料で会員登録・一部サービスのみ利用できる完全無料型プランと、すべてのサービス利用が可能な指名問い合わせ課金型プランの2種類から選ぶことができる。仲介会社にサイト上で料金が発生するのは、ユーザーから不動産プロフェッショナルを指名した問い合わせや、不動産売却や不動産購入の仕事を不動産プロフェッショナルを指名して依頼した時。指名手数料として仲介会社に課金を行う指名問い合わせ課金システムを採用しており、これがパーソナルエージェント株式会社の収益となる。

ベンチャーの気風を肌に感じ、業務より掴んだアイデアを武器に、起業を決意。
ビジネスアイデア発想のきっかけ

personalagent2パーソナルエージェント(株)起業以前、坪内氏は、飲食店への法人コンサルを業務とする企業での勤務後、(株)アイディーユー(現:日本アセットマーケティング)というベンチャー企業に入社している。本サービスはその頃の業務の中で考え出されたものだという。アイディーユーは不動産ベンチャーとして不動産オークションサイト・マザーズオークションを運用していることで知られているが、これは、不動産価格を入札方式によりインターネット上で公開し、不動産の“取引価格”が決定していくプロセスを見える化するという趣旨のものだ。それまで不動産売買の当事者たちが抱いて来た「もっと、高く売れたのでは」、「さらに、安く買えたのではないか」という不透明な部分に光をあてた画期的なシステムである。

業務の中で坪内氏は、不動産仲介会社の営業マンが他社の営業マンと不動産情報をやり取りする時は、不動産情報を提供する側と提供される側の営業マン同士の信頼が何よりとなっていると、実感した。簡単に言えば、その不動産情報がどの営業マンから持ち込まれたものなのか? でその不動産情報の真偽や正確性、その後の成約確度までもが計られてしまう。どんなに魅力的に見える不動産情報であっても、信用度の低い営業マンからの情報提供であれば、紹介された営業マンが真剣にとり合う可能性は低い。つまり、不動産のプロ同士の不動産取引は、“人の信頼”から入っていくのであった。

しかし、不動産の売買または賃貸を検討するエンドユーザーに、こういった風潮はない。現在広く普及している不動産情報サイトをみても、仲介会社の営業マンはいわば日陰の存在だ。どの不動産情報にするかがすべてで、信頼のおける仲介会社の営業マンを見つけることは難しい。だが、さまざまな消費者アンケート調査等を見ても、ユーザーたちに共通しているのは、失敗したくない不動産取引、誰しもが仲介会社の営業マンに一抹の不安を抱えている。そこに着目し、「不動産取引を求めるユーザー」と「信頼のおける不動産仲介会社の営業マン」をマッチングさせるサイトのアイデアが産声を上げた。

(株)アイディーユーに勤務し、スピード感、あらたな価値の提示、そして世にインパクトを与えるというベンチャーの気風に感化された坪内氏は、このアイデアを元に起業を決意。2013年10月31日にパーソナルエージェントのβ版サービスを本格的に開始した。

不動産取引を検討するあらゆるユーザーに『ヒト=不動産仲介会社の営業マン』の安心を。そして不動産プロフェッショナルへの仕事依頼のプラットホームとして。
将来への展望

2014年1月よりYahooが月額1万円で中古物件を出し放題という新サービスを不動産業界に投じる。この事から、全く同じ中古物件の情報を掲載する仲介会社の数は、さらに著しくなる傾向にあると坪内氏は予見し、仲介会社の“パーソナル=営業マン”な部分の信頼情報を軸とする当サービスは確実に求められていくであろうとみている。そのためにも、ユーザーが心底安心を感じられる不動産プロフェッショナルへの仕事依頼のプラットホームサービスとして更なる充実を図っていく。現状、インターネット不動産相談はオープン化しているが、難易度の高い相談にも応えるべく、一部有料化させたクローズド化の検討を進めている。また、不動産投資や不動産相続といった一般的な不動産取引とは異なる経験やスキルが求められる仕事依頼をマッチングするコンテンツも検討中だ。今期の目標として不動産プロフェッショナル1,000人、日本国内の年間不動産流通総額4兆円のシェア1%である400億円の達成を目指す。

最後にベンチャーの価値を坪内氏はこう語ってくれた。「ベンチャーの価値は、今までにないソリューションを社会に提供することだ。大きな業界であればあるほど、事業者側の論理で仕組みが出来上がってしまっている。ユーザー視点のネットサービスを創出することで、ユーザーの不安はもっと解消することができる。」と。

なるほど。だからこそ、広大無辺の世の中へ、あらたな一歩を進められたのだろうと感じた。

パーソナルエージェント株式会社
代表者:坪内 健介 スタッフ数:3名
設立:2011年4月 URL:http://personal-agent.jp/
事業内容:
パーソナルエージェントの企画・運営
マーケティング支援事業
コンサルティング事業

当記事の内容は 2013/12/3 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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