リリース10ヶ月で20万ユーザーを突破! 継続的×日常的に使えて人気の英語学習アプリ「POLYGLOTS(ポリグロッツ)」

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

キュレーション海外ニュースで、英語を学ぶEdTech。「POLYGLOTS」が描く新しい英語学習のカタチ
展開している事業・特徴

20150703-1スマートフォンでアプリを使うことは、もはや日常となった感のある昨今、アプリ運営者向けに売上レポートの集計サービスを提供しているappFiguresによれば、2014年末でのアプリ登録数は293万本になっている。
(Google143万本、Apple121万本、Amazon 29万本)。

そんな大量に存在しているアプリの中でも、英語学習アプリ、ニュース系アプリなどは、人気カテゴリーでもあり、かつ激戦区の1つでもある。

今回紹介する「POLYGLOTS(ポリグロッツ)」は、そんな激戦区である英語学習とニュースを掛け合わせたアプリで、2014年8月にローンチ後、わずか10ヶ月となる2015年6月時点で登録ユーザー数が20万人を突破したという人気だ。また、同アプリは単にダウンロード数が急成長しているだけでなく、熱心な利用者が多い事も特徴で、MAUは7万人、1ヶ月後のユーザー継続率が70パーセント以上となっている。また、2014年には、AppStore 2014 BEST Appsにも選出され、2015年7月時点でAppleが選ぶ「オススメ英語学習App」で1位となっている。

開発・運営しているのは株式外社POLYGLOTS。2014年5月に山口 隼也氏によって設立されたベンチャーだ。

このアプリが人気となっている理由の1つは、日常的に読むニュースで英語のリーディング力を鍛えられるという仕組みにある。「楽しみながら」英語力を向上させられる、いつの間にか英語に親しんでいる、というのがヒットの秘訣だ。

アプリの骨子となるのが海外ニュース。ビジネス、音楽、ファッション、カルチャーなど、およそ20カテゴリに分けられた海外ニュースがキュレーションされており、お気に入りを設定しておけば、自動で記事をピックアップ。教育分野では、ゲフィミケーションと並ぶトレンドとして注目される「アダプティヴラーニング」を実装しており、アプリがユーザーの趣向や英語力を検証して適した記事を見つけてくれる。

嬉しい機能としては、ニュースを読んでわからない単語が出てくれば、単語をタップするだけで和英辞典が表示され、すぐさま意味がわかるようになっている。調べた単語をブックマークする機能もあるので、ニュースを読みながら自分だけの単語帳をつくれる。

また、例えば洋書のタイトルなど、外で見かけた英語も、スキャンボタンひとつでスマホに取り込めて、意味を調べることも出来る。さらには、スマホ内に入れたお気に入りの洋楽の歌詞を和訳するといった挑戦も可能だ。

そして、このアプリでユニークなのが「ペースメーカー機能」。この機能をONにすると、一定のスピードで記事がスクロールされる。英語初心者であればゆっくりスクロールし、習熟度があがるほど早くスクロールするという仕掛けだ。

このペースメーカー機能にはもう1つの意図がある。英語に慣れていない人ほど日本語の語順で解読しようとするが、実はそれが英語をマスターする大きな障害になっているそうだ。そこでペースメーカー機能を使うと、そのような語順の違いに着目し “英語を英語のまま読む”ことをユーザーに意識させることで、自然と「英語脳」が鍛えられるという効果もある。

他にも、ゲーム感覚でチェックしていける「TOEICによく出る単語リスト」や、学習結果グラフ化といった目標管理画面、また、ストーリー形式で何気ないネイティブの日常会話を覚えられる「Ordinary Day」といった魅力的な機能が目白押し。POLYGLOTSは、既存の英語学習アプリとは一線を画しながらも、オールインワンで英語を学べる画期的なサービスだと言えよう。

マネタイズについては、同アプリの有料版(機能制限なく使える)のほか、追加機能によるユーザー課金や、英語をテーマにするコンテンツホルダーや各媒体、英会話学校等との提携による収益機会の拡大も視野に入れている。

自らの体験から起業! 学生時代のアイデアが、今に結びつく
ビジネスアイデア発想のきっかけ

20150703POLYGLOTSが誕生したのは、創業者・山口隼也氏の自身の体験による。前職では株式会社イプロスでCTOを務めていたという山口氏。多忙な日々を送り、数ヶ月に1度は海外出張をこなしていた。

そこで困ったのが英語力。RSSリーダーや辞書など、さまざまなツールを組み合わせて、工夫しながら英語を学習していた。そうした中で思い至ったのが、もっと手軽で便利に学べる英語学習アプリの構想だ。

英語学習にありがちな興味のない英語の文章を読んでいても身が入らない…。それならば、自分が日ごろ興味をもっているテーマのテキストで英語を勉強したほうが上達するはず。そう考えた山口氏は、アプリ開発に着手すると同時に、以前から興味のあった起業という道へ歩みだす事も決意する。

もともと大手SIerでプログラミングを担当していた経験もある山口氏にとって、アプリ開発は得意分野だったため、アプリを着想してからはスムーズに開発は進み、試作も完成した2014年5月に株式会社POLYGLOTSを設立。さらに2ヶ月後にはβ版をローンチして、同年8月には正式版を発表した。

しかし、アプリのリリース直後には資金が底をつきかけた。当初、会社運営や開発費についてすべて自分の蓄えから捻出していたが、自己資金が底をつきはじめていた。そこで、とある縁でエンジェル投資を受けて資金繰りをつないだ。

この投資のきっかけは、山口氏の大学時代に遡る。POLYGLOTSには洋楽の歌詞を使った単語学習機能があるが、洋楽を使った英語学習というアイデアは、もともと山口氏が好きな海外アーティストの歌詞を調べるのが日課になっていたところからはじまる。

その後、とあるきっかけで、ウルフルズのホームページの立ち上げ、制作に参加していた。その時のアルバイト先である株式会社タイスケの社長が個人でエンジェル出資を引き受けてくれた。

ちなみに、株式会社タイスケはウルフルズのほか、BONNIE PINKやSuperflyなどが所属する音楽プロダクションであり、タイスケの副社長を務める福光 衛氏はPOLYGLOTS社の共同経営者として経営にも参画もしている。

エンジェル投資を受けたことにより、事業は本格的に拡大に向かう。2015年3月にはイーストベンチャーズから第三者割当増資による資金調達に成功。2015年7月時点で5名のチームとなっている。

グローバルな日本人の底力に!オリンピックを見据え、新たなステージを突き進む
将来への展望

同社では「POLYGLOTS(ポリグロッツ)」につづく新アプリとして「MONDO」を発表した。これは外国人ユーザーを対象とした海外版POLYGLOTSであり、外国人が日本語を学ぶ際に使うものだ。アニメ等、日本のカルチャーを好む外国人はもとより、年々増加している訪日外国人をターゲットにしている

また、日本人と外国人のリアルなコミュニケーションにも力を入れている。これまでにアーティストや学生などの外国人を会場に招き、食事や交流を楽しめるオフラインイベントも定期的に開催。言語だけに限定せず、文化に触れ合うことで日本人と外国人をつなぐ、プラットフォームを構築していく構えだ。

同社代表の山口氏によれば、日本国内の英語学習者は約1,300万人で、その市場規模は約3兆円だという。他方、訪日外国人は2014年には1,340万人を超え、また海外で日本語を学習する人数は約500万人にも上るという。

同社では5年後に控えた東京オリンピックによるニーズ拡大を見据え、国内外双方のシェア獲得を目指しており、POLYGLOTS・MONDO・プラットフォームの3本柱で、日本に「継続できる英語学習」環境を打ち立てていく構えだ。

「当社のサービスはEdTechにカテゴライズされますが、教育系と括らなくてもよいと考えています。エンターテイメントでもなんでも、結果、ユーザーが言語を自然に習得できるサービスであればいいんです。それが、本当の意味で継続できる英語学習なのではと考えています。英語を楽しみたい人、そしてグローバルをめざすビジネスパーソンの確かな一翼を担いながら、これからも新しい価値を創出していきたいですね。そのために、今後は社内基盤の一層の拡充と資金調達等にも積極的に取り組んでいきます」

“習うより、慣れろ”ということわざがあるが、お気に入りの海外ニュースや洋楽に触れながら英語が身につくPOLYGLOTSは、まさに生活の中で英語に慣れていくサービスだ。学校等、テンプレート化された教材では感じられない、“生きた英語”がここにある。なんでも、あるプロフェッショナルな環境で用いる英語アプリも開発中とのこと。ローンチが楽しみである。

株式外社POLYGLOTS
代表者:山口 隼也氏 設立:2014年5月
URL:
http://www.polyglots.net/
スタッフ数:5名
事業内容:
・モバイルアプリ「POLYGLOTS」の開発、運営
・モバイルアプリ「MONDO」の開発、運営
・アダプティブプラーニングプラットフォームの開発、提供

当記事の内容は 2015/7/21 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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