飲食店経営の極意 Vol.3 あの時代へタイムスリップ!? 客が大合唱する飲食店!

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

今回ご紹介するお店「なつかしや」さんには、初めて行ったのはちょうど3年程です。 ビール会社の方と渋谷で5店舗の繁盛店を出されている経営者の方と私と3人で行きました。そのときの衝撃はいまだに忘れる事が出来ません。特にあの異質の空間は全身に響きます。ハマる人はハマり、ハマらない人は絶対にハマらない突き抜けたお店!新橋の「なつかしや」さんを分析してみましょう。

あの頃へ戻れるお店!?

「なつかしや」さんは歌謡曲バーというかなり珍しい業態です。

70~80年代の歌謡曲の映像を見ながら、お酒を飲むというシンプルなお店なのです。これだけだと「なーんだ、そんな感じなんだ?」と思われるでしょう。しかし、このお店のスゴいところは常にライブハウス状態なのです。そう、場所は新橋、日本の経済を支えるサラリーマンの集まる場所。新橋のサラリーマン達が若かりし青春時代に戻れる場所なのです。知らない人同士が一気に仲良くなり全員で大合唱しています。好きな曲をリクエストできるのも人気の秘密です!

盛り上がりたくなる3つの仕掛け!

いつもメチャクチャ盛り上がっている店内。実は3つの仕掛けが上手に仕組まれていると僕は感じています。

1つ目は、パーソナルスペース。

いわゆる、人との物理的距離のことなのですが、親密な方との距離は一般的に「45cm」と言われています。つまりお客様同士の距離を45cmになるようにお店づくりをすると、隣のお客様同士が自然に仲良くなる確率は高くなるのです。立ち飲み屋では、直ぐに横の人と仲良くなりますよね? 実は「45cm」の心理が大きく働いているのです。

2つ目は照明。心理学者のガーゲンが行った有名な実験があります。
それは薄暗さが人に心理にどのような影響を与えるのか?ということです。お互いに誰だかよくわからないような暗闇の中では、自分自身をさらけ出すことへの抑制が取り払われるために、警戒心が緩み本音で話すことができたり、ハメを外すことができるということが証明されたのです。もちろん「なつかしや」さんの店内も薄暗いですよ~!

3つ目は、「なつかしや」さんは3階建てなのです。 階によって盛り上がり方が違います。なので、慣れている方達は2階以上を好みます。このちょっとした常連感が、実はお客様の心をバッチリ掴みます。ちなみに1階は大体25名くらい入る店内でビギナー向けです。2階はすごい騒ぎたい人達向けです!そして3階は・・自分の全身で確かめてみてください(笑)

飲食店で起業したい方はぜひとも行ってみて!

飲食店で起業するときには事業計画書を作成しますよね。そのときに結構悩むのがターゲット層です。このターゲット層を明確にすればするほど、自店の強みをどのように強化していけば良いのかが具体的にイメージしやすくなります。ぜひ、この「なつかしや」さんでターゲットに対するアプローチを体験して欲しいと強く思います。ただし、この業態自体を真似する事は決してお勧めしませんけどね(笑)。

それでは、お店に行くときの注意点!以下はお店のHPより。

<予約は20時半まで入店であれば可。20時半以降不可。満席の場合は携帯番号をおしらせして、連絡してもらえますが、10分以内にお店に戻れる場所にいることと全員そろっていることが前提です。当日予約は基本的に不可です。>

平日は大変混雑していますが、ぜひともその混雑の中で楽しんでみてくださいね!

今回のポイント

・とにかくお店に行ってみて体験してみよう!楽しんでみよう!できれば2階、3階へGO!
・「なつかしや」さんのターゲットのお客様はどんな人なのか?自分なりに考えてみよう!
・店内の装飾やトイレなどユニークな部分も満載!細かいところまでチェックしよう!

次回コラム「飲食店経営の極意 Vol.4 人材不足を逆手にとったアイデアで大繁盛する飲食店とは?

今後このような業態が増えるだろうと、個人的に予測している業態について分析したいと思います。以前からある業態なのですが、ほんのちょっとの工夫で大繁盛店になっているとても気になるお店を分析します!お楽しみに!

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