あなたのチラシ、写真はどこに入れていますか?
よく「ここに写真を入れると良い」と、まるで決まりがあるように配置を指定するコンサルタントの方がいますが、写真などのアイキャッチャーの使い方に法則はあっても決まりはありません。そこで、チラシを手に取って読んでもらうためのアイキャッチャーの作り方をお伝えします。
日本では普通“アイキャッチャー”とは言わず“アイキャッチ”と言います。本当のアイキャッチとは、アニメ、特撮番組等の中盤でのCM放送前後に映される番組画像のことで、番組終了時の出演者、スタッフ、制作に関わった企業、団体などの名前を表示するところを含め“クレジットタイトル”と呼ばれます。だから、違うのですが、広告作っている人たちは大きな区別せずに使うことがあります。ですので、アイキャッチと言われたら「あぁ、アイキャッチャーね」と脳内で翻訳してくださいね(笑)。
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■売れる広告の作り方~アイキャッチャーの3つの役割
さて、どんなメディアにおいてもアイキャッチャーは重要です。
アイキャッチャーとは、見る者の目を引きつけ購入意欲を刺激するために意図的につくられるもの全般です。主にイラストレーションや写真、または各種のキャラクターなどから、図案化された文字、特定の人物の顔や国旗など、あらゆるものが使用されます。
アイキャッチャーには3つの役割があります。
1.注目させる。2.内容に興味を持たせる。3.売りたいものを伝える。
この3つが1つのアイキャッチャーでできれば一番良いのですが、そんなに簡単ではありません。
では、まず1.の注目させるについて解説します。
注目させることが最初に来ているのは、どんな広告も、まず観てもらわなければ意味がないからです。何とかして注目を集めないと他の広告に埋もれてしまいます。内容を読んでも観てももらえない広告なんて、広告の意味を持ちませんよね。
ですから、まず注目させてください。
注目させるのに一番手っ取り早いのが、売れているタレントさんを使うことです。だから、大手企業は売れているタレントさんを使いたがります。しかし、当然コストが馬鹿になりませんから、中小企業では難しいですね。
そこで多くの広告が、「美」、「動物」、「子供」を使用します。特に、かわいい(美)子供の動物写真は、だれから観ても好ましいのでアイキャッチャーによく使われます。
Facebookでも子猫や子犬の写真は“いいね”が多くつきます。先ほどの売れているタレントさんも多くの場合「美」のカテゴリーに入っているのではないでしょうか。ですから、迷ったら「美」、「動物」、「子供」を使えないか考えてくださいね。
次は、内容に興味を持たせるためのポイントを解説します。
たとえば広告の内容が、最先端の樹脂加工についての解説だとしたら、注目させるために子猫や子犬の写真を使うよりは、樹脂で加工したオブジェのほうが良いでしょう。対象者によっては学会発表したことを証明する写真のほうが、続けて内容を読んでくれます。
私は生物学や物理学などに興味があるので、雑誌ニュートンの写真がついたチラシは読むと思います。きっと新しい科学情報が書いてあると予想するからです。
このように、内容に興味を持たせることもアイキャッチャーの大事な役目です。注目させて、内容に興味を持たせるアイキャッチャーにできれば、広告は観られて読まれます。
さて、最後は、売りたいものを伝えるアイキャッチャーです。
この売りたいものを伝えるアイキャッチャーの代表例は、自社商品の写真です。多くの広告は自社の社屋や自社商品の写真を使っています。ですが、これって本当にアイキャッチャーになると思いますか? 私は、そう思いません。
自社商品がアイキャッチャーになる商品もあります。ブランド物は自社商品写真がアイキャッチャーになります。デザインが重視される洋服、時計、靴なども、デザインにエッジがかかっていれば自社商品写真がアイキャッチャーになります。それでも、デザインの多くは、消費者から観たら似たり寄ったりです。ですから、デザインがアイキャッチャーになることは少ないと思います。
下記に、アイキャッチャーの悪い例(左)と良い例(右)を示します。
■売れる広告の作り方~お客様の願望を満たした後をイメージさせる写真が大事
では、売りたいものを伝えるアイキャッチャーとは何でしょうか?
それは、お客様のなりたい姿や満たしたい願望を満たした後をイメージさせる写真です。
あなたのデザインした服を購入することで、お客様はどのようになれるのでしょうか?
あなたの会社と取引したら、お客様はどんな願望を満たせるのでしょうか?そうして、さらに、どんな未来が待っているのでしょうか?
お客様が欲しいのは商品でなく、商品を購入することで得られる感情です。ですから、ブランド物のバックは高額でも売れるのです。
ですから、あなたも、お客様が商品を購入することで得られる感情を表現したアイキャッチャーを使ってください。お客様の得られる感情を、上手に写真やイラスト、図案化された文字、特定の人物の顔や国旗などで表現してください。
なお専門雑誌など、最初からその商品やサービスを買う気で読んでいるお客様が観る広告はアイキャッチャーが必要ありません。商品やサービスのスペックや値段をなるべく大量に情報提供すればOKです。こういうお客様は、もう購入後の自分を想像していますから、
あらためて感情を動かす必要がありませんよ。
さて、アイキャッチャーは1.注目させる。2.内容に興味を持たせる。3.売りたいものを伝えるなど、すべてお客様の感情を動かすために使います。ですから、適切な場所に適切な写真や文字を配することが大切です。
文章と関係ない写真は使わないほうが良い。文章の結果をイメージさせる写真なら一見関係なくても入れたほうが良いなど、多くの情報が錯綜するのはそのためです。
アイキャッチャーをどうしたら良いか迷ったら、お客様の感情をあなたの望む方向に動かすには、どうすれば良いのかで判断すると間違いがありません。
この判断基準さえ間違わなければアイキャッチャーの使い方としては成功ですからね。
ぜひ、お試しくださいね。